開演前:『アナウンス』
【アナウンス】 ご来場のみなさまに申し上げます。 これから紹介劇の《後編》が始まります。 終演までに先立ち、みなさまにご案内申し上げます。 本公演の登場人物、 ガンダルシア国サイドの登場人物は、 サンテルクロス出身地の特殊技術である詩魔法の紹介に舞台挨拶の持ち時間を譲りました。 国同士の理解により、出演者の方々は協力し合いながら詩魔法と自分たちの持つ力の魅力をお伝えしていくことになります。 登場人物たちの舞台挨拶順を紹介します。 1人目:シオン・ディオン 2人目:エターナ・グラント王 3人目:パーム・グラント王妃 4人目:リンガ・エグゼウス 5人目:サンテルクロス軍の紹介 6人目:レウス・ケルベル王 7人目:ガルム・オベル将軍 8人目:イーサン・ガフガリオン 9人目:フレア・メア 10人目:ライン・ドラクロワ 残る役:ガンダルシア軍の紹介 の順番で一人一人舞台上に上がり、徐々に集まりながら挨拶をしていただきます。 それでは間もなく開演となります。 ご着席になり、しばらくお待ちください。
ウー:舞台挨拶の名札のところ、ラインのところだけズレているのが気になるわね。。。 サー:いやぁ、それ言われても。。。彼は元々ズレているからねぇ。。。 ウー:まったくズレても廃れてもいないシオンからの紹介が楽しみよ。 サー:うん。むしろこっちの公演の方が真面目バージョンだったね。
【アナウンス】 ピンポーン。 その通りです。 そこの二人、引き続き実は真面目な紹介に期待しています。 ネタバレのみ厳禁です。 ガンダルシア軍の心遣いに感謝しながら後編も進めていきましょう。
双子:おぉ〜〜!! サー:おっ、いいねぇ、今度は青いスポットライトが当てられたよ。 ウー:シオンが来たわ〜!!
【アナウンス】 お待たせしました。 それでは再びシオン様から壇上に上がってもらい、詩魔法の基礎や魅力を紹介してもらい、そこにノートリー兄妹たちのツッコミを挟みながら紹介を進めていきます。 それではみなさま、 紹介劇『続・サンテルクロス国サイド』 どうぞごゆっくりお楽しみください。
【開演前ベル】 ting-ting-ting-ting-ting... ting-ting-ting-ting-ting... ting-ting-ting-ting-ting...
舞台挨拶『続・サンテルクロス国』の地域アピールタイム
ナビ:ときは始鳥大陸歴996年。場所はエルフレアの後脚地方ガンダルシア。この地に詩政治制度を放棄し、マテラス社会を推し進めるために軍事行動を行う大国が存在しました。 (番号②の赤い部分) そこに生きる人々を大陸全土の民はこう呼んでいましたーー
ナビ:ーー始鳥脚人、あるいはガンダルシア人と。 観客:パチパチパチパチ!(拍手
ナビ:ガンダルシア国の国旗ドーン!!
ナビ:しかし、ガンダルシア人はユディルとレイルンの詩魔法にビビって舞台挨拶を最小限で済ませることにしてしまいました。 その者たちは詩政治制度を頑なに忌み嫌い、物信文明マテラスにより社会を支配する野心を持ち、その計画を虎視眈々と経歴の上で成し遂げ、ついにサンテルクロスを侵略する行動に移ろうとしています。 しかし、ビビって自分の登場を後回しにしたから、今回登場するのはーー
ナビ:ーー少年詩魔法使いシオン・ディオンです。それでは舞台の前にお進みください。 双子:パチパチパチパチ!! 観客:パチパチパチパチ!!
ウー:イエェエェェ〜イ! シオン、あなたは何を教えてくれるのぉ? はいっ! そうですねぇ、シェル詩徒が詩魔法使いについてアピールをして、ユディル詩師が詩魔法を実践して、レイルン詩師が詩闘についてと詩魔法の基礎を教えたから。。。 僕は魔法の詩法リリーフリーを紹介してアピールしたいと思います! ウー:詩魔法の極意まで伝授してくれるのね! 教えて、教えて〜!! はい。僕がレイルン詩師から学んだことをこの場で、まだまだ未熟ではありますが発表したいと思います。付いて来てください。 えぇと、まずリリーフリーとはリリアル(詩的思考)を応用し、リリーに宿るエネルギーを自由自在に引き出すことができる詩的技術のことを言います。 始鳥大陸では「魔法の詩法」として名高く、詩人から権力者たちにとって特別視されている詩的技術なのです。
観客:へぇえぇぇえぇぇぇ〜〜 サー:「へぇボタン」があったらついつい押したくなるね。 ウー:それ、知っている人、今少ないと思うわよ。もっとも、今までアタシたちが見せたネタも微妙なところをスレスレできているけれど。 シオン:それでは「リリーとは何か?」についての説明に入ります。 観客:はぁ〜〜〜い!
分かりやすく、リリーを4つの意味に分けて説明をします。 まず1つとして、リリーとは世界全体に満ちる不可視の力。自然エネルギーそのものではないかと言われています。 次に1つとして、「神の霊」「言霊」「生命」、そして「魂」という意味があります。 次に1つとして、言霊とはイコールことばを神聖視した言い方で、ことばの持つ不思議な霊力、イコール魔力でもあるという説があります。 そして、また1つとして。。。えぇ。。。1つとして。。。 レイルン:詩魔法の原動力のくだりよ(ぼそっ そう、また1つとして言葉には霊魂、イコール魔力が宿り、その神秘的な力が万物に宿るリリーに影響し、詩魔法の原動力になっているとも言われています。 つまり、僕たちが使う言葉を霊魂の宿る言霊と解釈し、万物に宿る魂に働きかけることにより自然エネルギーを操ることが詩魔法の基礎であり、極意にはリリーという思想が秘められているのです。 観客:Yeahhhhhhhh! えぇと。。。次はリリアルについてだけど。。。お客さんがたくさんいる中でなんか頭が空っぽになっちゃって。。。
レイルン:シェル、ヘルプに行きなさい。 オッケー。シオン、よく頑張ったわね。舞台慣れしておくと実践において詩魔法使う時も凄く役に立つからいい経験になったと思って。あとは任せて。 シオン:続きをお願いします、シェル詩徒。 んっ! 大事なポイントばかり抑えてアピールするから付いてきてねぇ。 そもそもリリアルというのは詩的思考を指し示す言葉で、「自然界のすべての事物や現象には存在理由と存在価値があるとする」詩的で素敵な思考のことを言うの。 それって凄いと思わない? だって前提に「すべてのものには霊魂が宿っているとする思考」があるのよ? 始鳥大陸の起源が導事文化として国民思考に根付き、自然界のすべての事物や現象には霊があるとする思考方法を発展させ、『すべての存在の自由解釈』をすることが魔法の詩法へと発達していくのよ。これがあたしたちの守る文化と伝統。ようするにーー ーーで〜〜〜〜〜〜〜〜っかい、 愛なのよ! この世界の誰を、どれを、何をどれだけ愛しているかが詩魔法の原動力って言えば分かりやすいかしら? それを言葉にして呪文にして愛を伝えるって言えばロマンチックになるかしら! 観客:Yeahhhhhhhh! 見えない存在感、なにか意志あるもの、力ある実体といったものの存在を認め、それに働きかけたり、対応する思想がリリアル、つまり詩的思考であり詩魔法の基本原理であると言えるわ。信じるも信じないのも本人の自由だけど、あたしたちの活躍を見れば、信じざるを得なくなるわよ? 覚悟しておいてね。 あたしたち詩魔法使いは基本、このように万物に宿る愛を愛で返し、言葉に乗せて魔法を唱えるの。 詩人とはこのリリアルを感知し、言葉にしようとする人、あるいは言葉に綴ることのできる人のことを指し示すのだけど、あたしからしたら詩人というのはすべての夢追い人のことを言うわね。 恋に仕事に勉強に、将来なりたい自分がある夢見るそこの君! あたしたちはそんな君たちのことをいつも応援しているぞっ! 観客:Yeahhhhhhhh! んで、リリアルのアピールのラスト。スペリアルとはリリアルを自覚し、言霊によりリリーへと接触し、リリーを解放することができる人物と言える。というわけよ。 確かに本編の田中のところを聞く限り、スペリアルは特殊な人や選ばれた者に聞こえるかもしれない。 だけどね、あたしが言いたいのは、今、自分の目の前に広がる世界や繋がっている人に愛を向けることも、 立派な魔法よ! じゃぁ、続きを。。。 うっ!
サー:。。。あぁ! これはまたつわりが来たのかな? ウー:もうすぐ産みそうね。。。 レオ:すぐに運ぶ! シェルは休憩させるぜ! シェル:お父さん。バトンタッチ。。。 ユディル:仕方ないのぉ。。。 レイルン:たまには娘を守りなさい、ユディル。 サー:。。。あの、もう実践とかいいですから! ウー:普通に話して普通に教えて〜!!
シオン:ユディル詩師ーー ーー大丈夫だ。 さっきのは本番前のジョークだ。 娘に代わってわしが続ける。 だがこれだけは先に言わせてもらう。 何が愛だ!! 怒り、悲しみ、憎しみを原動力に変えてこそ闇のスペリアルだろう? 子を産む気持ちは分からぬが、 娘の気持ちも理解ができぬわ! あの甘ったれが!!
双子:。。。子供を産む前の娘に普通そんなこと言うかなぁ。。。 ユディル:では、コスモス・クロスに関しての説明を済ませ次第、レイルンにこんな役、すぐに明け渡すことにする。 サー:。。。ど、どうぞ。 ウー:一文字一句聞き逃しません。。。
シェルが若い頃に教えた時を思い出すな。 シェル:ーー今もまだ若いわよぉ! まだ25よぉ!! 何やらうるさいが始める。 そもそも、始鳥大陸エルフレアにおいて、昔から言い伝えられる厳粛なる事実、ミクロコスモスたる人間はマクロコスモスたる宇宙の縮図であり、両者の間には神秘的、いわゆる霊的な照応関係が存在し、互いに影響し合っていると信じられていたのだ。 大宇宙をマクロコスモス、外的宇宙、物的宇宙と呼び、小宇宙をミクロコスモス、内的宇宙、心的宇宙と解釈している。 おぬしらもそう解釈するのだぞ! 観客:Yeahhhhhhhh! でだ、その二つは別に解釈して捉えると、天の魂と地の魂に分けられる。 天の魂とは神の魂、宇宙の魂、大いなる魂のことを示し、地の魂とは人の魂、地球の魂、小さき者の魂のことを示している。 おぬしらは皆、宇宙の前では小さき者なのだ!! 観客:Yeahhhhhhhh! これら大宇宙と小宇宙の照応、天の魂と地の魂の共応関係のことを「コスモス・クロス」と呼ぶ。 スペリアルは一篇の詩の中に小宇宙を封じ込め、大宇宙と共応し、万物と協力し合って魔法の実現の助けを借りる。 これだけ言えば子供や老人でも詩魔法のことを理解できるだろう! できれければ才能がないのだ。 諦めろ!!
双子:はいっ!! ウー:サー坊、理解できた? アタシには詩魔法の才能がないのかしら。。。 サー:ごめん、理解できちゃった。ようするに宇宙と人間個人とを結び付ける力を言葉の呪文の助けを借りて、自由に自在に操ることを可能にしているんだよ。 レイルン:その通りです。では魔法の詩法リリーフリーの最後を私が締めます。 双子:はいっ!!
詩魔法はそんなに便利なものや都合のいい魔法ではありません。 なぜなら、詩魔法使いがその時、感じたインスピレーション、星の一瞬によってその作用は大きく変化するからです。 分かりやすくいうなら、普通、人間は人間を殴ろうとしません。しかし、殴りたいなら殴りたいなりの動機や感情が必ずあるはずです。暴力で例えるなら怒り、悲しみ、憎しみを晴らすために殴るという手段を利用します。 詩魔法もそれと同じで「術者がその時、本心で思ってもいないことは実現できない」という制約があり、逆に言うならピンチの時や心の底から願って「こうなって欲しい!」と思う窮地や状況でこそその力を発揮する魔法と言えます。 詠唱は呪文に一定のリズムを付けて歌うもの。呪文は詠唱によって魔力を与えられ、詩粒子となって万物とリンクします。 そして彩響が行われます。詠唱によって高めたエネルギーをタイトルに乗せて解放させること。 これで詩魔法は成功します。 以上が詩魔法の基礎であり、極意でもあります。 シオン、アピール上手にできましたね。 シェルとユディルもお疲れ様でした。 シオン:レイルン詩師、シェル詩徒とユディル詩師もありがとうございます。助かりました!
双子:カッコいい〜!! 観客:Yeahhhhhhhh! 観客:うおぉおぉぉおぉぉぉ!! スペリアル〜! 観客:スペリアル! 詩魔法使い! スペリアル! 詩魔法使い! スペリアル! 詩魔法使い! グラント王:・・・・・・・・・・・ パーム王妃:・・・・・・・・・・・ リンガ:・・・・・・・・・・・・・ サ国兵:・・・・・・・・・・・・・
あの。。。盛り上がっている横でしれぇ〜っと舞台に上がって、終わるのを待っている集団がいるのですが。。。
言わなくても分かるわ。 詩魔法についてのアピールが盛り上がったし、自分たちは詩魔法使いじゃないから言うことがないから、完全に脇に徹している。。。ていうか、いるのにいないフリして舞台挨拶終わろうとしているのね。。。
グラント王:だって! パーム王妃:私たち リンガ:詩魔法使いじゃないし!
ですが、舞台挨拶時間もガンダルシア国が譲ってくれたおかげでまだ残されています。 アピールタイムの手加減はお客様に対してサービス精神がないと思われるので許されません。残る3人は同時に舞台に上がったので、何らかのアピールをしてください。
グラント王:そ、そんなこと言われてもーー パーム王妃:ーーどうしたらいいのかしら? リンガ:とりあえず3人揃ったと言えば、あれをやればいいのよ。 グラント王:それではーー 3人:ーーイヤァ〜! パーム王妃:あ、あなた、目の前に熱湯風呂があるわ! グラント王:いいか? 押すなよ? 絶対に押すなよ? リンガ:押すわけないわよ。一国の王よ。。。あっ、ひじがチョンって。。。 熱湯風呂:バシャァ〜ン! グラント王:熱じぃじじじじじ!! 熱っつぃいぃぃ!! パーム王妃:あなた、目の前の氷で冷やすのよ! リンガ:そうそう、全身くまなく砕いた氷でーー グラント王:ーーっておまえら、本編前からキャラ崩壊させるなよ! 私はこんなキャラじゃないだろう!?(かぶった帽子を叩き落としながら パーム王妃:はい、その帽子を拾ってーー グラント王:ーーくるりんぱ!
う〜ん。。。この国、 たぶん滅亡するわね。
おい、そこの犬。ちょっと脱線しただけで鞍替えするな! まぁよい、妻と過去軍師であり将軍であったリンガと共にサンテルクロス国をアピールするトリを飾る。 先にレイルンが伝えた通り、詩魔法とはその場における感情が重要な瞬間芸術爆発魔法だ。 だから、敵が攻めてきているからといって、事前に都合の良いバリアを貼ったり、窮地になる前から大きな魔法で相手を攻める真似はできぬのだ。 パーム王妃:そうなのよね。言うなれば芸術はーー リンガ:ーー爆発だ! のーー ーー魔法なのだ(バカボン風 おい、二人、これ以上私の品位や品格を下げるフリをするのは辞めてくれるか? パーム王妃:気をつけます。 リンガ:テヘペロッ では続ける。 スペリアルを抱えているからといって、対応ができない無能な王とかそういう目で見ないでくれ。 なぜなら詩魔法とは「その状況下において発動する感情の爆発の魔法」なのだからな。 リンガ:なんかそれ、本編が始まる前に自分に対する言い訳に聞こえるわよぉ〜。 パーム王妃:あなた、私たちを守るなら守るとハッキリおっしゃってください。下手な予防線を貼って自分を守らないでください。 女、子供、民は守る! それが私の仕事だ!!
観客:Yeahhhhhhhh! 観客:うおぉおぉぉおぉぉぉ!! グラント様ぁ! 観客:グラント様! サンテルクロスは生き残る! グラント様! サンテルクロスは生き残る! グラント様! サンテルクロスは生き残る! 双子:強引に最後だけビシっと決めたなぁ。 グラント王:終わりよければすべて良しなのだ。 パーム王妃:それでいいのよ〜、あなた〜。かっこいい〜! リンガ:これ以上、詩魔法の知識をひけらかしても特をするのはガンダル。。。 サ国全員:ま。。。まさかっ!?
おい、フレア、奴らが舞台挨拶で披露した詩魔法に関するデータ、すべて書き写したか?
はい。すべて。
ナビ:それでは最後にガンダルシア軍サイドのみなさま、一言を残して舞台挨拶を終えてください。よろしくお願いします。 兵士A:ぷぷぷ。。。 兵士B:見事に騙されやがった。。。くくっ。。。 兵士C:。。。ぷっ、何がプロレス裏話だよ。。。 兵士D:何が楽屋トークだよーー 兵士E:ーー戦争はもうーー ケルベル王:ーー始まっているのだよ、サンテルクロスのアホぅ共めがぁ!! ブワ〜ッハッハ!!
兵士A:おらおら! しゃべってやったよぉ。口開きましたよぉ〜? サンテルクロスを味方するアホのお客のみなさん! 兵士B:詩魔法の情報さえ掴んじまえばこっちのもんよ! 兵士C:俺たちが前の舞台で好きで黙っていたと思うのか? これはサンテルクロスにべらべらしゃべらせるための計算だったんだよぉ〜。 兵士D:ドゥハハッ! この情弱共が!! 死んで退場するのはテメェらだ。サンテルクロスの民の野郎共!! 兵士E:それから詩魔法使いとスペリアルの野郎共もな! こっちも必死なんだ。情報盗んですまんなぁ〜! そんじゃーー 一同:ーーじゃぁなぁ〜!! 観客:ブゥウゥゥウゥゥゥ! ウー:。。。サー坊、今アタシ、猛烈にそっちサイドに行きたいんだけど。。。 サー:こ、これは一体。。。どういうこと? ウー:。。。あんたは根が真面目で優しいからハッキリ言ってあげる。ガンダルシア国サイドは舞台挨拶を利用して、最初から仲良くしていたと見せかけて、サンテルクロスの核心部分、詩魔法に関するデータを盗もうとしていたのよ! サ国全員:そうだろう? レウス・ケルベル!! 双子&観客:ブゥウゥゥウゥゥゥウゥゥゥゥ!!
その通りだ。 おい、今回の詩武戦争、わしたちが必ずや勝つ! 詩も魔法もちっぽけで下らぬから何を言っているかよく分からなんだ!だがグラントよ、一つだけよぉ分かった言葉があった。それは終わりよければすべて良しということだ! 観客:Yeahhhhhhhh! 観客:うおぉおぉぉおぉぉぉ!! ケルベル様ぁ! 観客:ケルベル王! ケルベル王! ケルベル王! ケルベル王! ケルベル王! ケルベル王!
おいおい! さっきユディルの詩魔法でこの世から消されたお客様たちがここぞとばかりにガンダルシア国サイドを応援し始めたわ!
なんて現金で恥知らずな奴らだ! しかしまずいことになったぞ。これではガンダルシア軍は詩魔法の秘密のすべてを知ってから戦い始めるということになる。 その長所から凄さや強さ、さらには短所や弱点、欠点まで把握して侵攻開始をしてくるぞ!
そ。。。そんな。。。あたしたちはただ舞台挨拶が盛り上がればいいと。。。ガンダルシアのみんなが譲ってくれたからと思ってアピールしたのに。。。 さ、最初から騙していたのね! ケルベル王:あぁ、その通りだ。みんなで仲良く集合写真を撮る以前から、なんなら真面目バージョンの紹介劇の時から兵と口裏を合わせて詩魔法の情報を盗み出し、本編が始まる前から有利に立とうという作戦だ。 ブワ〜ッハッハ!! シェル:最低ね! ケルベル王:いいや、最悪と言ってくれぬか。わしらも生き残るために必死ということだ。最後に勝つのはわしたちだからなぁ! おまえたちサンテルクロス人にとっては最悪の敵というところだ。 サ国キャスト全員:まったく、 その通りだ!! ケルベル王:さて、これから滅びるバカ共の嘆きが聞けて満足だ。オベル、イーサン、フレア、ライン、おまえらも約束通り一言セリフを言い残して立ち去ろうとするか! ガ国キャスト全員:了解!!
オベル:死ぬ展開の未来が待っているのは貴様らだ、サンテルクロス人め!バカさ加減に腹抱えながら退場してやるぜ!! バ〜カ、バ〜カ!! ガフガリオン:あの。。。こうなっては説得力がないと思いますが、私はこのやり方に反対したとだけ伝えておきます。誰も信用してくれないと思いますが。。。ユディルやレイルンの詩魔法に負けるわけにはいかないのです。それではすみません、お客様! 失礼します(ササッ サー:くっ。。。悔しい。。。ボクたちすら利用をして、自分たちが勝つために。。。 フレア:さっきも言った通り、詩魔法の情報はすべて収集し、後に分析して必ずや弱点を究明してそこを徹底的に突いていくわ。悪いわね。戦とはこういうものよ。 それからサンテルクロスのみなさん、これだけは忠告しておく。あなたたち、安易に人を信じ過ぎね。世の中そんなに甘くはないわよ。それじゃぁ、本編で会いましょう。 ライン:ウハハッ!! ウハァ〜ッ!! バカ共がぁ!! 笑えて何にも言えねぇぜ。あとな「ポエムで戦う(笑)」とかやっぱバカっぽくてまったく話にならねぇ! すげぇパワーがあるってことは分かったが、ようするに英雄と兵士がいない間にスペリアルだの詩魔法使いだのを狙ってさっさと殺せば終わりって話だろう? 超簡単なミッションじゃん。 んじゃ、また後で会おうぜ、おバカなスペリアル共〜! 兵士A〜E:んじゃ、また後でなぁ〜!!(全員、中指突き立てながら ケルベル王:というわけだ。。。どうせ死ぬなら潔く死のうではないか。 なんてわしらが言うわけなかろう。死ぬ気で行くから、本当に滅亡させるぞ? 覚悟しておけ。では皆、舞台を去るぞ! ガ国キャスト全員:おぉ〜!!
【アナウンス】 ピンポーン。 以上でガンダルシア国サイドの舞台挨拶を終了したいと思います。 これにて計14名のメインキャストと脇を固める軍団の紹介を無事に済ませました。 最後にサンテルクロス国サイドの方々に再び壇上に上がってもらい、全員でこの舞台挨拶をご覧になってくださった観客のみなさまに一礼をしてからご退席をお願いします。
双子:パチパチパチパチ!! 観客:パチパチパチパチ!! サー:なんだかんだで、結局戦争をする仲のまま終わったね。ウーノはどっちを応援するか、もう決まったでしょう? ウー:どっちを応援するかなんて、もう決まっているじゃないの。 勝ち馬のガンダルシア国よ!! サー:あんだけ裏切っておいたのに、そっちかい!! 観客:ザワザワザワザワ。。。 双子:ん? お客さんがまた騒いでる? 観客:ザワザワザワザワ。。。 サー:あっ、サンテルクロスのみんなーー ウー:ーーめっちゃ怒ってる。。。
完全にしてやられたぞ! あぁ、この怒りはどこにぶつければ!!(帽子を再び舞台に叩きつけながら パーム王妃:もう帽子を拾ってくるりとする余裕もありませんわ。ですが、これはあなたのせいではありません。。。
その通りです! 相手を信用してべらべらとしゃべってしまった僕が悪いんです。サンテルクロスの秘伝だったのに。。。 リンガ:あんたのせいでもないよ、シオン。 それにね、私たちもそんなに甘くないのよ。 自分たちの失敗は自分たちで拭うことくらいできるわ。ね、あなた?
ユディルだったらさっきからとっくに詩魔法を唱え始めているぜ!! なぁ、レオ? レオ:当たり前だろう。こんなにバカにされて泣き寝入りしながら退場するなんてできるわけがねぇ。怒ったレイルンはユディルより怖いかもしれないぜ? やられっぱなしじゃねぇ。 やる時はやるんだ、俺たちはな。
アピールし忘れた詩魔法における技術をガンダルシア国に伝え忘れているわね。 さっきからお父さんとレイルン詩師が交互に詩魔法を唱えているんだけど、これ、詩魔法のパワーと個性をミックスして倍増させる共唱っていう特殊技術なの。 心を操る光と闇のスペリアルの共唱の力はどんなものか、見せてもらおうじゃないかしら、 お父さん! レイルン詩師! レイルン:えぇ、任せなさい。 ユディルが最終法連を唱え終えました。 それではいきますよーー
レイルン:忘れ去れ ユディル:記憶の詩! 双子&観客:おぉおぉぉおぉぉおぉぉぉ!! サー:光とーー ウー:ーー闇の4次元空間がーー 双子:去って行ったガンダルシア軍を追いかけて包み込んでいった! 双子&観客:うおぉおぉぉおぉぉおぉぉぉ!! サー:あの魔法にかかれば。。。 ウー:。。。きっと舞台挨拶の記憶は消えて、ちゃんとした状態で本編が始められるわ。。。 観客:レイルン! ユディル! レイルン! ユディル! レイルン! ユディル! ユディル:レイ、手応えは? レイルン:はい。ありました。これで舞台挨拶の前後すら忘れて彼らは本編に入ることでしょう。 観客:Yeahhhhhhhh! シェル:さすがサンテルクロスが誇る最強と最高のスペリアルコンビね! ユディル&レイルン:コンビにするな&しないで!! ウー:というわけで、二国はめでたく遺恨を残したままで舞台挨拶を終了したというわけね。 サー:それでいて、サンテルクロスは自分たちの国のアピールも素晴らしいパフォーマンスで済ませたというわけだ。 双子&観客:おぉおぉぉおぉぉおぉぉぉ!!
【アナウンス】 ピンポーン。 お後がよろしいようで、 そろそろ舞台の幕を降ろさせていただきます。 以上を持ちまして、本日の舞台挨拶を終了いたします。 お忘れ物などございませぬよう、よろしくお願いいたします。 次回のご来場も、 心よりお待ちしております。 本日はどうもありがとうございました。
双子&観客:うおおおおおおおおおぉおぉぉおお!! 観客:Bravoooooo!! 双子:ブラヴォー!! 双子&観客:パチパチパチパチ!! 観客:Bravoooooo!! 双子:ブラヴォー!!
ふぅ。。。一時はどうなるかと思ったけれど、スペリアル・サガの作品の紹介がますますハッキリと伝わって、楽しんでもらえるんじゃないかな。
えぇ、サー坊もグッジョブだったわよ。 サンテルクロスのみんなも本編で頑張ってね! それじゃぁノートリー兄妹の2ショット画面に移ってビシッとスタートしましょうか。
ウー:Ladies and サー:Gentlemen. 双子:Welcome to the SPEREAL SAGA world show!! ウー:スペリアル・サガの サー:登場人物と世界の
双子:紹介文!
ワンッ!(の)
双子:ショータイム!!
のっ
双子:閉幕!
双子:からの〜〜 ウー:スペリアル・サガ サー:本編の
双子:開幕!
おまけ
サー:・・・・・・・・・ ウー:・・・・・・・・・
ウー:あぁ〜、なんとか丸く治ったわねぇ〜。 サー:うん、サンテルクロスのみんなが怒った時はどうなるかと思ったよ。 ウー:今だに幕が降りた舞台の上でわいわいやっているわよ。本当に仲がいいのね。 サーチ:ワンワンッ!
サーチ:ク〜ン。。。 サー:どうしたのサーチ? サーチ:ワウ〜(オイラまたまた気が付いたんですけどね。。。) サー:あ、サーチも怖かったんだねぇ〜。もう大丈夫だからねぇ〜(なでなで
(。。音と匂いで分かるんすけど、ガンダルシア国のみなさんが舞台挨拶が始まる前のていでまた舞台に上がろうとしていやすよ。。。)
ケルベル王:よし、おまえら、例の流れになるよういくのだぞ? ガ国一同:了解しました! ガフガリオン:失礼ながらケルベル様、お考えを直されてはーー ライン:ーードゥハハッ! イーサン、諦めな。こうなったらテコでも動かねぇ。 フレア:それよりあなたたち、舞台挨拶の面白いバージョンよ。きちんと台本を頭に入れておいたわよね? オベル:バッチリよぉ〜!! ガ国一同:サンテルクロス国サイドのみなさん、よろしくお願いします! 短い間ですが、この場は台本通り仲良くしていきましょう!! サ国一同:・・・・・・・・ ケルベル王:あ、あれ。。。? そんな怖い顔をしてどうしたのかな? 後で一緒に仲良く集合写真をーー サ国一同:ーー撮るか! この腹黒悪者国家共がぁ!! ガ国一同:な、何を怒っているのでしょうか? 一緒にカメラに映るキャスト同士じゃないですか。。。 これからーー サ国一同:ーー戦って、絶対守り抜いてやるからな!! ウー:。。。うーん、なるほど。予定通り本番に入れそうね。 サー:こりゃもう、バッチバチになってバッキバキになるまで戦うだろうね。 ウー:ひ、一つ確かなことは、これからどんな事態になったとしてもーー 双子:ーーカメラを止めるな!