最終回


    再放送のような日が 毎回続いて社会に映り
    ぼくらは似たことばかりの暮らしを 無理やり見せられ繰り返されて
    来る日も来る日も変わらぬ画面を毎回眺めて過ごしたね

    科学は日に日に進歩を遂げて 機械は段々賢くなって
    社会はますます便利に変わって 豊かな暮らしを手に入れたのに
    ぼくらは外見を気にするばかりで中身は全然進歩がなくて

    「今時世間ノ流行ハコレダ 仕事デ疲レタ、メシフロネムル
    楽シテ得シテ、売ル買ウ儲カル タラレバドウシテ! デモナンデ?」って
    来る日も来る日も同じ演技を毎日眺めて過ごしたね


    内容さえない空しい月日が 毎回続いて心を映し
    ぼくらは楽しいばかりの暮らしを 無理やり求めて隙間を埋めて
    来る日も来る日も見飽きた場面で毎週時間は無意味に過ぎて

    スイッチひとつで移せる逃げ場で 興味がないよとチャンネル変えて
    小事に捉われ揚げ足とりあい 大事に目線を逸らしたままで
    ぼくらは共感することばかりで傍観しながら楽しむだけで

    「昨日ノアレ見タ? ドウダッタンダ? 面白カッタヨ! ツマラナカッタ!
    知ッテル知ラナイ、嘘ダ、本当ダ ワタシハアノ子ヲ、好キ嫌イ」って
    来る日も来る日も同じ台詞を毎月続けて過ごしたね


    「生マレニ成績、学歴、身分 地位ニ名誉ニ、オ金ガ欲シイ
    生キル生キナイ、考エタクナイ 結果ガナケレバ稼ゲナイ」って
    来る日も来る日も結末ばかりを毎年求めて過ごしたね

    その場しのぎの筋書きばかりで 作社の奴らはご機嫌取って
    視聴者たちから数字を集めて 過剰な演出ばかりに励み
    ぼくらは予算を稼いでばかりで話を盛り上げ誤魔化すだけで

    「男ハ女ハ、コウイウモノダ 善イカ悪イカ、アイツノセイダ
    自分ニ関係ナイカラ知ラナイ 誰カガナントカシテクレル」って
    来る日も来る日も同じ答えを死ぬまで答えて過ごしたね


    今日も昨日も明日も同じ 生まれて死ぬまで毎回同じ
    ぼくらは似たことばかりの暮らしを 無理やりさせられ繰り返されて
    予定の通りに報じる月日を時間の通りに動いただけだ

    綺麗な架空に力を注いだ 過ちばかりの月日は終わり
    進歩を見せない茶番の暮らしは ぼくらの時代で最終回だ
    架空でない場を綺麗に変えてく新たな暮らしを見ていくために

    他人を見つめることしかできない 共感ばかりのテレビを消して
    自分を見つけることさえできない 傍観ばかりの視界も消して
    画面の仮面を自分で砕いてその目を覚まして立ち上がれ



    男性v   女性v

    【voice】

    男性ver.空きスペース(声の音源募集中)

    女性ver.空きスペース(声の音源募集中)

    この作品への音・絵・動画募集中

    ▶第6章へ

    ◀『On the social stage』に戻る

    @感想を送る

© 2018 未完文楽団.All Rights Reserved.