周りを気にせず広げてみせろ 重力からなる鎖を千切り
違いを恐れて互いを縛り 自ら飼われる集いを抜けて
悔いなる過去から生まれる杭を誰かに打たれて巣立てぬ前に
振り向くことなく翔け抜けていこう 引力からなる籠から飛んで
孤独に怯えて群れなし育ち 自ら変われぬ集いを越えて
さらなる未来へ羽ばたくためにもその背に翼を生やせるように
本気で生きてる命を笑い 綺麗な翼を好んで狙う
堕ちた猟師の弾などかわし 清らな言葉の息吹に乗って
倦怠渦巻く地上を跡に上昇気流で空へと上がれ
そうして高度な視点をもって 星の素顔を覗けば分かる
悲しむ地球が涙を流し 「ここからでてけ」と静かに怒り
このまま奢れば僕らは溺れてこの地の巣にさえ帰れぬことを
神が残した自然の羽を 蝋で固めて繋げてみても
あの陽を目指して近付くたびに 「それではだめだ」と溶けるのならば
人が残した歴史の中のあらゆる技術を繋いで使い
天の機嫌を数字で測り 大地の猛威を科学で守り
手にした力を無闇に使う 愚かな運命を知識で正し
生命の重さを芸術に乗せればやがてはあの陽に届くのだろう
その背の準備を済ませたならば まだ見ぬ宇宙への軌道を描こう
限りがあるから抱けた気持ちを この地に帰して生かせるように
境をなくして始めて繋げる翼を広げてさぁ行こう
【voice】