宝待つ逆風


    時間に追われて自分のために 心はここから後ろの方に
    「ある」っていうのがわかっていたのに 置き去るくらいに走ったために
    今では「一体、自分は誰?」って思っていながら立ってない?

    時間に追われて自分が誰だか わかってないまま立ってるならば
    「いる」っていうのがわかっているなら これからこの先そこからきみは
    今いる場所からその場に向かってすぐさま走っていくべきだ


    行く手に待つのは逆巻く時間と 厳しい世間の逆風だろう
    冷たい視線を浴びせてくるのは レースを続ける走者であろう
    流れに逆らい抗うみたいに逆走するのを笑うと思う

    自信がなくって手足が震えて やっぱり戻るかどうかに迷う
    それでもそのまま進んでいければ 自分を見つける勝者になれる
    勝っても負けても何でも愛せる新たな自分に会えるはず


    心と体が離れてしまって 自分が誰だか見えなくなって
    誰かのペースや何かのルールや 既存のルートに疲れたときは
    いったん止まって後ろを眺めて自分のルーツを見つめてほしい

    その場にあるのが倒れているのが いちばん最初の感動ならば
    どうか、急いで思い出辿って どうにかその子を助けてほしい
    失くしたその子を抱きしめられたら自分が誰だかわかるから



    【voice】

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