砂漠を越えて


    自分の苦労が報われないと 「一体、どうして報われない?」と
    自分で選んだ今いるこの地に悔し涙が降り注ぐ

    この身に焼け付く日差しの中を その水飲み干し歩一歩一歩
    あきらめないぞと右足、左を砂地に交互に踏み入れながら

    「これから一体、どうなるだろう……」と 無限の焦りと不安の中の
    無辺に広がる砂漠の彼方をそれでも見ようと進んでく


    苦しい気持ちの灼熱地獄や 虚しい気持ちの極寒地獄
    自分を呑み込む「あきらめようか……」の闇へと潜んだ蟻地獄

    このまま努力が報われないまま 徒労に終わるか浮浪になるか
    骨折り損してくたびれ儲けで白骨死体になるってことが

    わかっていながら進んでいくのは ハッキリ言ったら至難の業だ
    けれどもそれでも歩いていくのは自分で選んだ道だから


    「これからどれだけ苦汁を飲んだり 苦肉を噛んだりしてればいいの?」
    そんなのぼくには生きてる限りは当然だろうと思っているよ

    オアシス目当てにその水欲しさに 果物欲しさに歩いていない
    汗水流して涙を流して鼻水垂らして進んでいたい

    なぜならこのまま乾いていながら 飢えてる自分で歩いて行けば
    生きてる心地を実感しながら砂漠を行けると思うから



    【voice】

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