【サーの巣にウーが押しかけながら登場】
ウー:ちょっと大変よ!
突然アタシの部屋に白い紙切れが落ちてきたわよ!?
サー:ウ、ウーノもか!
こ、これはね――
――ぎゃぁあぁぁ!!
ウー:サ、サーぼぉアンタの部屋も!?待ってて、今助けてあげるから!
(※救助完了)
サー:あ、ありがとう、、。
ウー:ところでこれ一体何がどうなっているのよ。アンタなんか知ってるんでしょ?
うん。
実はタケルからこんな手紙をもらったんだ。
ちょっと読んでみて。
サーとウーへ
未完文楽団にメールフォームを付けることにしました。
なんということでしょう!
ふたりの巣があっという間にポストに大改造されましたネ。
そこで新たな仕事を頼みます。
手紙が落ちたらそれをぼくのところに届けること。
佐○より親切に、
クロ○コより丁寧に、
魔女の宅急便よりチャーミングに届けるんだ。
それじゃぁよろしく頼んだ!
「追伸:あと、細かい注意事項もよろしくネ」
だって。
ウーノはどう思――
(←before)
ウー:――悲劇的よ!!
◀【怒りの壁殴り】
サー:←(after)
な〜んてね。
本当は最近けっこう退屈していた(ふっくらしてきた)からちょうどいい運動になりそうじゃないの?
(いいダイエットにもなりそうだし。)
そんなことなら大歓迎よ。
(え、、じゃぁなんでボク殴られたん?)
ま、まぁメールフォームはwebサイトに必要だからこの仕事、引き受けよう。
ガッテン承知。
それじゃぁ使い方や注意事項をサクサクっと説明しちゃいましょうか。
ほいキタ〜!
ここがサーぼぉの担当する『お手紙/お問い合わせ』のコーナーね。
よくある普通のメールフォームなの?
サー:うん。
ウー:え、もう説明終わり?なんかサクサクしすぎで逆に歯ごたえがないわよ!
サー:だって本当に普通のメールフォームなんだもん。書いていい内容がいちばん自由なタイプ。お問い合わせの返答に関することはこのあとに書いてあるし。。。
それじゃぁ質問なんだけどさ、
どうしてメールフォームにこんな説明が必要なわけ?
他のwebサイトにはこんなのないわよ。
サー:これは前から思っていたことだけど、個人にせよ企業によ「それだけじゃ何を書いていいのかわかんない!」っていうメールフォームが多いと思っていたんだ。
ウー:あ〜、なんか事務的で味気ないやつね。
そう。
それには理由があるし良いところもあるけれど、他の人の意見や感想ってすごく嬉しいし参考になるじゃない?
だけどそういう気持ちをもらうことってそれと同じくらいすごく大変なことなんだよね。
だからそこのところをあらかじめ少しでもやりやすくしておこうっていうわけね!
その通り。
「もっとあぁだったらいいなぁ――」とか、
「こうだったらよかったのにな――」ってこと、
世の中にいっぱいあるじゃない?
だけど考えたり思うだけじゃなんともなんないから、
「――なら自分でやっちまおうぜ!」
ということを自分にできる範囲ですることが大事。
スマートフォンやタブレットによるコミュニケーションが普及したり発達していく時代だもん、質疑応答のやり方次第でもっと色んな変化が生まれるかもしれないわね。
だね。タケルのような個人がやってもちっぽけなもんだけど、企業や団体なんかの組織ほどそこのところを工夫していった方が良い方向に進んでいけるような気がするんだ。
ウー:ふ〜ん。だからこんなことを見せしめ半分にするってわけねぇ〜。
サー:なにしろそれを実践していく実験的なコーナーをウーノが担当するそうじゃない?
ウー:そうなのよ〜。みんなの願いが叶うかもしれないアンケートのコーナーよ。それじゃぁ次はアタシが説明するわね!
ここはウーノの担当する『叶うアンケート』のコーナー。
なんてったって今この画面を見ているきみの願いが叶うかもしれないアンケートなんだって。
かもって「叶うのか叶わないのかどっちだよ!?」ってツッコミたいけどこれって一体どういう仕組みなの?
これはね、
わかりやすく言えば『選挙』のようなものね。
アンケートの答えに最も多く票の集った選択肢の中にある公約(マニフェスト)が実現するという仕組み。
公約って言ったら堅苦しく聞こえちゃうけど、ようするに「このカキタシが見てみたい!」と思って投票した内容の票がいちばん多ければそのカキタシは現実のものになるの。
みんなの願いは、
遅かれ早かれいつか記事になるわ。
サー:またなんでタケルはそんなことをやってみようとしたのかね。。。
ウー:これはね「いつかやることだったらみんなの気持ちを聞いて実現しよう」という考えではじめたの。
アンケートの選択にある内容はいつかタケルが実現したいことばかりよ。
サー:なるほど、だからどの選択をしたとしてもタケルの苦になることはないから遠慮なく使っていいんだ。
そうなの。
しかも使い方はすごく簡単よ。
投票はアンケートの中にあるボタンを押してアタシの巣の中に入れるだけ。
本当に2〜3分くらいで終わっちゃうアンケートだからパソコンやスマートフォンからでも気軽に参加してほしいの。
サー:ポチっとな。
あ、ほんとだ、もう1回押してみよう!
ウー:それはダメ〜。叶うアンケートへの投票はお一人様につき1ヶ月に1回まで。
サー:そういうことならわかった。それってやっぱり個人による組織的な票を防止するため?
その通りよ。
どのみち組織票の疑いのあるデータはアタシの直感(プログラム)力でひとつにまとめられちゃうから意味がないわ。
ようは公正に判定されるってことなの。
それなら安心だね。
ところで1ヶ月に1回までということは、このアンケートは1ヶ月で内容が変わってしまうということなの?
(*アンケートフォームは必要ある期間のみ付いて、それ以外の時はない時もあります)
そう、全部の項目が1ヶ月限定の投票だから月初めまでに投票しないといつの間にか終わっちゃうわ。
だからそこだけは忘れないように注意してね!
この投票法による民心反映のやり方は実験的なものだから次第に変わっていくかもしれない。
けどやりたいことは未完文楽団を見てくれている人にも楽しんでもらうためのお祭り企画みたいなもの。
そんなかんじでOK?
OK!
あと、これは隣の家のおばあちゃんに飼われている犬のリュウと井戸端会議をしていたときに耳にした話なんだけど、今の政治のシステムでは国内の状況に良い変化はないんだって。
アタシは「そんなことはない」って言ったのよ?
だけどリュウが言うには
「社会というのは人間の集まりだ。社会が人間の集まりということはより多くの市民個人が変化すればより大きく社会全体も変化するはずだ――
――少なくとも既存のルールの中で社会全体が変化するのを待つよりかは、新たなルールをクリエイトしながら市民個人が変化していく方がこの世の中が変化する確率は高いはずだ。」
ってさ。
その話ボクも聞いた!
それからこう言うんだろう
「だからこれからの生活において重要なのはマクロからミクロに訴える選択の中でマクロを変えていくのではなく、ミクロからマクロに訴えかけてミクロを変えていくことだ――
――なぜなら社会全体が変化するのを待つよりかは、キミたち一人ひとりが変化した方がキミたちの未来が明るくなる確率も高まるからだ。」
「ちょ〜飛躍的に!」
だろう?
あの犬、この前も「わたしはカンヌ国際映画祭のパルムドッグ賞にノミネートされた」とかぼやいてたからあんまり真に受けない方がいいよ。
ウー:それもそうね。それじゃぁ残り半分の説明もサクサクっといきましょう。
サー:賛成に1票!